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ついに来た!
「勘定合って銭足らず」っていう慣用句を御存じでしょうか?私は過去に聞いたことはありますが、サラリーマンでしたから自営業向けの言葉だったので特に詳しく知ろうとはしませんでした。
ところが、9年前から自営業を始めてついに今年、この言葉の意味をまさに痛感する羽目に陥ったのです!
弊社はおかげさまで2016年の創業以来、資金繰りに窮することなく不動産賃貸業を続けることができています。時々、我が家からの短期借入金に頼る場面もありますが一年以内に完済してきました。
あらゆる支出が襲い掛かる!
まず、タイミングが悪かったのが、今年の三月に購入した10件目の仕入れアパートです。
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決して悪い買い物ではなく、いや、むしろ「超絶”良い”買い物」でしたが融資が付かなかったため、満額2000万円を現金一括で決済しました。そこまでする価値がある物件と踏んでいましたし、購入して一か月経った今も後悔はしていません。毎月、手取りのキャッシュフローは約20万円。さすが利回り12パーセントです。順調に運営できれば8年半ほどで投資額を回収できる計算です。
ところが、この買い物で社長(=私)からの短期借入もできないほどに現金をつぎ込んだ結果、一年を通していちばん支出が嵩(かさ)むこの時期に襲い掛かってきました。ある程度予想はしていたものの、ここまでとは思いませんでした。
1.入退去が多い時期
弊社の所有物件は、すべて単身者向けなので毎年2~4月は入退去が多いです。そして、Aマンションなど前所有者時代から入居していた方は敷金を二か月分預かっています。55世帯なので、預かり敷金と預かりルームクリーニング代の合計は、なんと約750万円を決済時に預かりました(たしかに決済の時は、これがかなり役に立ったのですがね)そのうちの約75万円を今回の繁忙期に退去者へ返還しました。
そして退去者への預り金返還に加えて、次の入居者募集のために原状回復工事費用が必要です。これは1Kで単身者向けということと、ガス会社によるエアコン等の設備対応協力がまだ有効なことで助けられてはいます(契約書を巻いているので、あと7年有効)が、それでも数十万円は出ていきます。
2.プライベートの買い物
2月中旬の時点では、まさか2000万円の中古アパートを現金で買うとは思っていなかったので、「散財」とまでは言いませんが、2月まではそれなりに外食したりショッピングを妻や友人と楽しんだりしていました。ちょうどキャンペーン価格で買える「電気分解式水素水整水器」を○○万円で購入とか(日本○○ム製ですが、怪しいメーカーで無いかはよく吟味しました。良い買い物だったと思います)
3月決済でアパートを現金買いすることが数か月前に判(わか)っていれば、自分の法人に短期貸付する用にプライベートの支出を抑えておくこともできましたが、売り出しアパートをポータルサイト見つけたのは2月の中旬ですから知る由(よし)もありませんでした。
3.固定資産税:都市計画税
これがまたキツイ!AマンションとBマンション(どちらも比較的築浅のRC造一棟もの)合わせて年間420万円!!昨年は、法人がメインバンクである△△信用組合で定期積金していたものを取り崩して420万円を一括払いしましたが、今年は前述のアパートの決済に積立金をすべて使っていました。
4回の分割払いにするにしても一回あたり105万円です!
しかも一回目の支払い期限は4月末!
これで“万事休す”です。
「現金が手元に無い」ことの怖さ
ここまでのことが判明したのが、Aマンション、Bマンションのそれぞれの管理会社から送られてきた家賃送金明細書を会計ソフトに打ち込んだ4月16日です。
脂汗(あぶらあせ)と冷や汗が同時に出るような状態。
「これが、いわゆる“勘定合って銭足らず”ってヤツか…」
よく大家コラムやブログで「現金が無いと苦しいから、常にいくばくかの現金は手元に置いておくこと」と説かれていますが、その意味がわかる苦しい状況に初めてなりました。
さあ、どうしたものか…。
第一期の固定資産税と通常支出(インターネット料、共用部電気代、エレベーター保守代、警備保障会社費用等)の支払いに100万円ほど不足しています。
固定資産税の支払いが期限を過ぎると岡山市から“差し押え”をくらい登記簿に載ることも知っています。将来の売却時のことを考えると、それは避けたい。
しかしながら、私の辞書に「知人、友人、親戚からおカネを借りる」という言葉は断じてあり得ません。
残る道は…
7年来の付き合いである、メインバンクである△△信用組合の担当者に電話をかけました。事情を説明して、なにか良い方法はないでしょうかと。
すると、「ナカシマさんが個人的にフリーローンを借りて、それを法人に短期貸付するのが得策」とのアドバイスをくれました。法人で高金利の借金をするのは後々(のちのち)良くないと。金利も、他の金融機関で借りるよりは安くしてくれるとのこと。まさに“救世主”です!!
その提案通り、翌日にはメインバンクに出向き、個人の通帳に100万円の融資(期間5年、金利5.7パーセント)を実行して頂き、即、その場で法人に貸し付け→第一期の固定資産税を納付、という一連の手続きをしました。
審査が早かったのも、金利を破格の低利率(通常は12~14パーセント)にしてくれたのも創業から9年のお付き合いがあってのモノだと思います。
このフリーローンは法人の財務が改善したら個人に返してもらって、できるだけ早く繰り上げ返済するつもりです。
まとめ
消費性の借金は精神衛生上、良くないです。できれば避けたいのですが、今回はいろんなタイミングが重なり、こうなってしまいました。「手元資金の重要さが身に染みた」というお話でした。参考になさってみてください。
終わり
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