百害あって「一利なし」とは思わないが・・・
私は学生の頃からタバコを吸っていました。
「セブンスター」を二日で一箱のペースでしたから一般的には少なめの本数だったと思います。
それでもニコチン、タール、その他の有害物質を多種類含む代物(しろもの)であることに変わりはありません。
20代半ばで気がついた両耳の「難聴」および「耳鳴り」もこの喫煙習慣が原因のひとつかもしれません。
青少年の頃というのは「未知のモノ」に興味を持つので、その流れのひとつとして悪友に誘われて吸ってみたのが私の喫煙習慣の始まりです。
美味しかったですね、特に食後の一服は。
他に喫煙のメリットとしては下記が挙げられます。
・コミュニケーションの道具となる
仕事の合間や休憩時間に同僚や友人と一服すると自然に会話が一定時間設けられます。
現代のように、スマートフォンなどは無かった時代でしたから人が何人か居れば自然と会話が生まれます。
「コーヒー+タバコ+会話」が自然な光景でした。
・ストレスを和らげリラックスできる
面接試験や筆記試験、初めての海外出張での外国の空港ロビーなど緊張した後の一服も格別でしたね。
「ホッと一息」の言葉がピッタリのシチュエーションです。
緊張を和らげてくれる”救世主アイテム”でした。
・排せつを促進する
食事中の方はゴメンナサイね。
タバコを吸うと血管が収縮するので腸の”ぜん動運動”を刺激して排せつが促進されるようです。
実際にこれはよく実感していました。便秘気味の時にも重宝しました。
・大人になった気になる(≒かっこいい)
私はバイクツーリングが好きで学生の頃から30才くらいまでは北海道から九州まで計画しては出かけていました。
仲間との団体ツーリングから自分一人のソロツーリングまで。
そしてツーリング中の休憩時のタバコタイムが好きでした。「至福の一服」です。
あとは、ちょっと背伸びしてカクテルバーでの一服ですね。”自己陶酔”の世界です。
・お酒を飲みながらの一服が美味し過ぎる
ざっと挙げるとこんなところですが、もっとあったかもしれません。
風邪で喉が痛い時や、気分が悪い時でも吸ったりして”タバコって厄介(やっかい)だな”と思うこともありましたが”やめる”まではいきませんでした。
ところが転機が訪れます。
禁煙のきっかけは「結婚」
私は35才でめでたく結婚できて、すぐに妻が妊娠しました。
正確に言うと少しフライング(順序が通常と逆)でした。
なかなか良縁に恵まれず「結婚」というものをあきらめかけていた時に妻と出会えたのでそれだけでもとてもうれしかったのですが、おまけにすぐ子供を授かったのでうれしさは倍増どころか何乗にも膨れ上がりました。
“一生、独身で自分の人生は終わるのかなあ”と思っていた日常が半年ほどの間にこの大変化です。
もちろん婚活などの努力をしていた結果かもしれませんが人生ってわからないものです。
さて30代後半に差し掛かろうという遅咲きの私が子供を授かったことで”父親になるのだ”という自覚と責任感が芽生えてきました。
その一環として思い立ったのが「禁煙」です。
結婚したての頃、妻にも”できればやめてほしい”とは言われていたのですが、なんとなくはぐらかして吸い続けていました。
が、子供ができたら急転回です。
「今日からタバコ、やめる」と妻に宣言しました。
“我が子を授かる”という現象は、これぐらいのパワーがあります。
禁煙開始日は今でもハッキリと覚えています。
2001年1月7日(日)の朝、自宅にあった灰皿、ライター、タバコの在庫をすべてゴミ箱に捨てました。
当時、勤めていた会社の先輩が禁煙に失敗したのを見ていたので本当に禁煙できるのか不安はありました。
その先輩は数カ月禁煙が続いていたので大丈夫かなと周りも本人も思っていたのですが、ある日居酒屋で”一本だけ”と吸ってしまったそうです。
その後は元に戻ってしまいました。
先輩のこの経験を見知っていたので「”一本だけ”は絶対にやめよう」と心に誓って禁煙を始めました。
ちなみに当時のセブンスターの値段は一箱220円でした。
イライラして妻に当たったりするのかな、という不安もありましたがそんなこともなく順調に禁煙できていました。
結果、私の「禁煙」は成功したのです。
成功した要因を自分なりに分析してみます。
まず、なんといっても動機付けですね。
“妻と子供に、有害な「副流煙」を吸わせたくない”
この一心です。
次に、元々吸っていた本数が少なかった。
一般的にタバコを吸う人は「一日一箱」ペースの人が多いと思います。
私は「二日で一箱」と約半分のペースだったので依存率が低かったということかもしれません。
ケチな性格も奏功した?
またケチな性格(良く言えば”節約志向”)が効いたかもしれません。
当時220円だったタバコの値段が240円に値上がりするニュースが流れていました。
今後、上がり続けることはほぼ間違いなく800円や1000円になるだろうという予想もあったと記憶しています。
節約肌の私が無関心でいられるはずがありません。
「習慣化された支出は”固定費”として家計を圧迫する」
と脳にインプットされていたことも禁煙を成功できた要因のひとつかもしれません。
まとめ
現在のタバコの値段がいくらかも、もはや知りません。
気にする必要がないからです。
今は禁煙するために外来診療もあるみたいですし、条件を満たせば健康保険も適用してくれるようです。
また「禁煙セラピー」という本も出版されているので参考にしてみてください。
タバコをやめてみると吸っていた頃より景色がキレイに澄んで見えます。
住居の中や衣類も、ヤニ臭くなりませんしね。
良いことばかりです。
ぜひ、トライしてみてください。
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