収支シミュレーションとは?
不動産賃貸業(不動産投資)の商売道具である“収益物件”を仕入れ(購入)するにあたり、「買ってよいモノなのか、買わないほうがよいモノなのか?」を、経済的な見地から判断する手段です。
数年前までの不動産投資ブームがあったこともあり、おそらく収支シミュレーションのためのアプリケーションソフトやツールが販売されていることと思いますが、私はそれらの市販ソフトを使ったことは一度もありません。この事業を始めた初期の頃に、とある方から頂いた「経営計画書」とタイトルされたエクセルワークシートをずっと使い続けています。
途中、自分が使いやすいようにアレンジを加えていった、このワークシートを御紹介したいと思います。
収支シミュレーションの必要性
不動産賃貸業が“商売”である以上、黒字を狙うのは言うまでもありません。そして、扱う金額が大きいために金融機関からの融資を使う、これが曲者(くせもの)なのです。極端な話、「100%自己資金で始めて、管理会社報酬や共用部電気代、修繕費などの経費もすべて自己資金で賄うから赤字になることはない」のならば、収支シミュレーションは不要です。
割合はまちまちですが、幾ばくかの融資を受けるのであれば、経費を除いた「利益」から金融機関に「元金+利息」を毎月、支払わないといけません。これが出来て初めて「自分(の法人)は黒字で経営できている」と言えるのです。
買おうとしている物件が“黒字経営できる物件”なのかどうかを判断するひとつの重要な手段が「収支シミュレーション」です。
また作った収支シミュレーションは、融資を申し込む金融機関への「経営計画書」という資料になり得ます。「事業計画みたいなものがあれば提出してください」と言われたらすぐに出すことができますし、言われる前に提出すればなおさら心象が良いでしょう。
内容の説明
まず売買仲介業者から(または自ら)、シミュレーションするために必要な情報を集めます。
・概要書
・レントロール
・課税証明書(または固定資産税通知書のコピー)
・登記簿謄本(土地および建物)
・オーナー関連支出一覧表
これらが入手できたら、エクセルの該当セルに数字を打ち込んでいきます。
概要書を見て、所在地や構造、築年数も書き込みます。
・路線価:国税庁のサイト「財産評価基準書 路線価・評価倍率表」から調べて入力
・土地と建物の課税評価額:課税証明書または固定資産税通知書のコピーを見て記入
・土地と建物の面積:謄本、または概要書から入力
・初期費用内訳:購入してすぐに大規模修繕が必要な場合には、見積もって記入する
・1ページめ中段の入居率:75~90%くらいの任意の数字を入力。築古物件の場合は厳しめの値を入れる。
・固定資産税・都市計画税、火災保険料:年額を千円単位で記入する。
・2ページめ:レントロールと諸費用を記入。家賃欄は長年住んでいて初期の高い家賃額の人の場合、現在の安い相場家賃を入力したほうがより正確だし、安心できる。
・融資関連数値:融資期間、金利、融資額を記入。不明な場合は厳しめの数値を入れる。
上記を入力した結果、「赤字経営」になる場合は「現金収支」欄や、「アパート所得」欄の数字が赤色で表示されます。
その場合、黒字になるように融資関連数値を変えていって、その数値を金融機関の融資担当者に伝え「こういう条件で融資して頂けたら黒字経営にできるのですが」などと提案することも可能です。
注意点!!
このシミュレーションでの注意点としては、“自分の都合の良い数字を入力しない”ということです。どうしても買いたい(“買いたい病”とも言う)あまり、金利を相場より低い数字にしたり、融資期間をあり得ないくらい伸ばしたり、空室の募集家賃を現実離れした高い家賃を入力したりするのは御法度(ごはっと)です。自分で自分の首を絞めるだけです。
まとめ
もはや現代に生きる社会人にとって必須のソフトウエアとも言うべき「マイクロソフト社のエクセル」をある程度使いこなせる方であれば、とても便利なツールになり得ると自負しています。「ぜひ使ってみたい!」等、御興味がおありの方は問い合わせ欄から御一報ください。
※ただし念のために申し添えますが、当該シミュレーションを参考にした投資がうまくいかなかった場合でも当方は一切、責任を持てないことを御了承いただける方のみ連絡ください。やはり、あくまでも「投資は自己責任!」ですので。
終わり
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