涙・あふれた・二日間

あっけない幕切れ

三日前、妹の夫の父上が亡くなりました。

肺炎で救急搬送されてから入院、五日後に心不全にて朝方、永眠・・・。

御遺族は、妻、長男(私の妹の夫)、長女の四人家族。

15年前に妹が結婚してからの付き合いですが、それは絵に描いたような、典型的な”昭和の平和な家庭”です。

家族四人とも温厚な性格で、古館伊知郎の言い回しを借りれば”性善説のたまり場”とでもなりましょうか、その中に入ればどんな悪人でも即刻、更生してしまいそうな雰囲気がありました。

一昨日が通夜、昨日が葬儀でした。

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“無償の愛”を体現していた

昨年の西日本豪雨で倉敷市の自宅が半壊の被害を受けてから、一家は妹夫婦宅に身を寄せていました。

あれから一年余り経って、同じ地に長女さんが主体となって、新しい家を新築できた矢先でした。

一昨日の午前中は時間が許したので、生きた間に見ることのなかった新しい自宅の前に亡骸(なきがら)を連れていったそうです。

私は昨日の葬儀に参列しました。

故人とは、何回かキャンプやイベントに御一緒しましたが、とても人情味あふれる方でなんと言いましょうか、対峙するだけで相手が”ホッとする”雰囲気を持ち合わせていました。

そのような父上に育てられた息子や娘も温厚な性格です。

昨今、ニュースを賑わせている、あおり運転ドライバーや詐欺師、殺人鬼とは真逆の人々と言えます。

私の父は、私たち子供が小さい頃からギャンブルにハマり、消費者金融にすがり、家計を”火の車”にして女房と子供三人を置いて夜逃げしたような人でしたから、妹が言うように故人のほうが実の父より親近感が湧きます。

そんな経緯もあって葬儀の最中、遺族はもちろんですが、列席した私や妹も自然と涙が溢れました。

北の国から

一夜明けて、静かに無事に終わった葬儀を想うと、昔に見たテレビドラマ「北の国から」の主人公、黒板五郎役の田中邦衛(たなかくにえ)に故人の雰囲気が似ているように思えて、ドラマのテーマソングが頭の中を反芻(はんすう)しました。

目の前のノートパソコンで動画を検索しますと、YouTubeでいくつかの「北の国から」のテーマソング動画がリストアップされました。

しばし、それらの動画を見聞きしていると、ドラマの覚えている場面と昨日の葬儀のことが思い出されて自宅で一人、涙してしまいました。

長女が大学進学をあきらめた

そして、今日は私の長女の公立大学二回目の試験結果発表の日です。

午後、やきもきしながら報告を待っていると、長女からショートメールが来ました。

「推薦入試もダメだった」

「今後のことについては家に帰ってから話します」とのこと。

帰宅してから、娘の今後の方針を聞いてビックリしました。

大学にはもう、行かないと言ったからです。

自分には向いていないと気付いたそうです。

家計にも迷惑かけるから、大学は行かずに働くと言ってくれました。思わず涙が出てきました。

と同時に、それを聞いて私は娘が大学に受からなくてよかったと思いました。

理由は下記です。

・実力が試験結果に現れたわけだから、ヘタに受かって四年間、付いていけないほうが本人にとってはもっとつらい。

・若いうちに、挫折をたくさん味わってくれたほうが本人のためになる。

ほんの数週間前まで「大学に行きたい!」と思っていたことは本心でしょう。

しかし、この数週間で自分の実力をまざまざと見せつけられる格好になったのです。

これは、長女にとって、とても”活きた勉強”になったことと思います。

私は、厳しく長女を育ててきた自負があるのですが、傍(はた)から見るとまだまだ甘い部分があったと思います。

しかし、自分で自分の力量を知って、また家計の負担も考慮して「大学進学をあきらめる」と自らの意思で決めた過程は「成長した」と評価できると思います。

まとめ

人には性分とか、向き・不向きがあります。

私は故人家族ほど温厚にはなれませんが、ある程度見習うことはできます。

妻の御両親はじめ、親戚づきあいを通じて反面教師にしたり見習ったりして、ビジネス上の付き合いにも役立てることができます。

とにかく、久しぶりに清い涙を多量に流した二日間でした。富山の投資家、ポールさんの言葉を借りれば「全オレが泣いた!!」ですね。

最後に喪主(義理の弟)の会葬の御礼文を掲載して、本記事を終わりたいと思います。

終わり

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