終わらない「レオパレス問題」
今でも散見される「レオパレス製アパートの屋根裏”界壁(かいへき)”未施工」問題。
コロナウイルス問題があっても無くても火の車のレオパレス台所事情。
不正のツケは大きいようです。
界壁とは?
界壁(かいへき)とは、集合住宅(共同住宅)において、遮音性能の向上と防火性能の向上のために、小屋裏または天井裏に達するように設けないといけない「住戸間を区切る壁」のことです。
建築基準法第30条と建築基準法施行令第114条第一項できっちりと定められています。
関連記事「賃貸住宅などの「界壁」とは? ないとどんな不都合が起こる?」
この記事によりますと2018年6月27日、「建築基準法の一部を改正する法律(平成30年法律第37号)」が公布され、各住戸の天井材質が遮音性能を満たしていれば必ずしも小屋裏または天井裏まで壁が達していなくてもよくなったようです。
しかし、過去に建てられたレオパレスの物件は界壁が必要な”昔の物件”ですから、補修工事は必須です。
多い旧レオパレスの二階建てアパート
さて、私の法人も二棟、旧レオパレス(当時の社名は”MDI”)の物件があります。
一つ目の物件と四つ目の物件で、それぞれ平成二年築と平成元年築です。
およそ築30年経過していることになります。
木造スレート葺、二階建て、1Kロフト付き。
新築時、キッチンにはミニ冷蔵庫と電熱式1口コンロが備え付けられていたようですが、冷蔵庫は通常の2ドア冷蔵庫を居室に置き、電熱コンロはIH式コンロに置き換えられている物件が多いです。
30年前では重宝がられたと思われる「バスとトイレ分離」物件です。
(ただ、最近流行りの”温水洗浄便座”を設置するにはAC100V電源を設ける工事が必要です。)
ロフトがあることから、居室(リビング)の天井が高く、6帖にしては広く感じます。
玄関に必ず床から天井までの高さの扉付き下駄箱が設けられているのも魅力です。
歴代所有者が適切にメンテナンスしていれば、都会でも地方でも、まだまだ現役でバリバリ稼いでくれている物件かと思います。
弊社の物件はいかに?
昨年、この「レオパレス界壁無し」問題を記事にしました。
関連記事「大東建託・大和ハウスにも通じるレオパレス問題の解決策」
この問題の対象物件は、1996~2001(築24~19年)の五年間とのことですから、弊社所有の二物件は対象外ということになります。
現在、ちょうどこの二物件の二階の部屋がそれぞれ一戸空いているので、ユニットバスの点検口から覗いて、隣家との界壁の有無を確認しようと思い立ちました。
まず、一つ目の物件から。脚立を風呂の洗い場に立てて、点検口から覗いてみると・・・、
携帯電話のライトしか明かりが無いので、写りが暗くてわかりにくいですが、界壁は施工されています。つぎはぎの箇所もあって、見てくれは悪いですがスキマを極力埋めようとしている形跡が認められます。
もう一つの物件は?
一つ目の物件から車で約30分。四つ目の物件も脚立を風呂場に持ち込んで点検口から覗きました。
こちらの物件も、界壁が天井裏までキッチリと施工されていました。
ホッと一安心です。運が付いています。
また、どちらの物件も「断熱材」が小屋裏にビッシリと敷き詰められているので、夏の暑さや冬の寒さ低減に貢献してくれているはずです。
まとめ
この頃のレオパレスは、まだ”品質重視”だったのでしょう。
この二物件は、立地的にも利回り的にも、良い買い物だったと思うので、末永く大事に回していきたいと思います。
1996~2001年のレオパレスの経営陣が手抜き工事を指示して、私利私欲に走ったと思われても仕方がないと思います。
終わり
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