「メンター」とは?
数年前までなら不動産投資関連の書籍やブログで「”メンター”となる人を見つけておくと良い」とか「大家の会に所属しておくと、なにかと有益」といった文言を目にしていました。今でもそうかもしれませんが。ちなみに「メンター」とは「指導者や助言者、支援者」などの意味を持つ言葉で、初心者をサポートする役割りの「経験や知識が豊富な人」を指します。
大家にもいろいろなタイプがある
ひとくちに「大家」と言ってもさまざまなタイプがあります。
地主、あるいはその地主から相続した者、独学で裸一貫ゼロから始めた者、大家の会等、組織の助言やサポートを受けながら大きくなっていった人、不動産会社に勤めながらノウハウを身につけて物件を買い進めて独立した人…。
各人に合うやり方があるので、どの型が正解、不正解というのはありません。
ちなみに、私は「独学で裸一貫ゼロから始めた者」です。
独学で始めた
もともと組織の中で当たり障りなくゆらゆらと水草のように漂う、いわゆる“世渡り上手な人間”ではなかった小生は、いざ不動産投資を始めると決めた際に迷うことなく自然と「一匹狼」タイプで進んでいきました。
不動産投資関連の書籍をブックオフやアマゾンで買って読み、健美家(けんびや)や楽待(らくまち)等に掲載されている成功した大家さん執筆のコラムやブログを読んで勉強しました。また、物件問い合わせを介して売買仲介の不動産屋さんとコミュニケーションをとり、教えを請(こ)いながら2016年に10万円で法人を立ち上げてスタートしました。売買仲介業者や管理会社、金融機関、火災保険の代理店、司法書士、税理士事務所の担当者等、いろんな業者とビジネス上の付き合いをしていきながら少しずつノウハウを習得していきました。その過程では当然、恥ずかしい思いもたくさんしましたし、喧々諤々(けんけんがくがく)の大口論をしたこともあります。
一匹狼型のデメリット
原状回復工事やリフォーム、リノベーション等の工事をDIYではなく業者に頼む場合、大家の会などの組織に属していると割安で腕の良い工務店を紹介してもらえたりすると思いますが、それが無いのが一番大きなデメリットかもしれません。良い工務店を探すのは大変です。私は、現在は築浅RC造の一棟ものマンション2物件がメインなので工務店に直接、工事を依頼することはなく、管理会社を通してやっているのでそんなに工務店がらみで困ることはありません。
あとは金融機関の紹介を受けられないことでしょうか。銀行、信用金庫、信用組合等から融資を受ける際に、その金融機関と懇意にお付き合いしている人に連れて行ってもらって紹介してもらえるのが最強です。物件が良いことはもちろん大事な条件ですが、有力者の紹介であれば金利、融資年数、引き出せる金額等、良い条件で融資を受けられる可能性が大きいです。
そういう意味では、小生は「組織のサポートを受けられる人」よりも遠回りした部分はあるかもしれません。
一匹狼型のメリット
他方、一匹狼型にはメリットもあります。
まず、「何モノにも縛られない」が挙げられます。ここで言う“モノ”は物と人、両方を指します。ありとあらゆることを自分自身の判断で検討し、決断し、実行できます。それも素早く。逆に言うと、「そうしなければ何も進まない」ということです。このことを“楽しめる”タイプの人間でないと「一匹狼型の大家」は向いてないということになります。ステークホルダー(利害関係者)のビジネスパートナーはいますが、メンターや大家の会のメンバーなど“頼る人”は居ないので、強い“自立心”が必要です。
次に、「ヘンに気を遣(つか)う場面が無い」があります。私にとって、この項目はかなり重要です。
何かにつけて“貸し借り”が生じる関係性に、ものすごいストレスを感じるからです。
「あの時、これだけ助けてもらったから御礼をしなくちゃ」「御礼は何が良いのだろう?物か、商品券か、現金か?」「それとも、そういうことが本当に嫌いな人だったら憤慨させてしまうなあ」等、余計な心配や悩みを抱えることになります。
まとめ
今後、自分が関わる組織は“社会の最小単位”である「自分の家族(妻と子供二人)」だけで十分です。また、組織の人間関係で気疲れするのはサラリーマン時代だけで十分です。せっかく独立起業して、自分一人だけで不動産賃貸業を興(おこ)したのだから、誰に気兼ねすることなく「不動産投資」を楽しみたいと思っています。
おまけ
今回の記事の趣旨とは少し外れますが、著名ブロガーさんのコメント欄に投稿したりはたまにしています。やはり、まったく誰とも絡まないというのは、あまりにも”寂しい”というのが本音ではあります。
終わり
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