大家として必要な資質・ミクロの視点

「日本人はキレイ好き」は昔話?!

一般論として、「清掃の行き届いたアパートやマンション」には空室が少ないと言えます。

これは「日本人は基本的に綺麗好き」という俗説の裏付け事象とも言えるでしょう。いつの時代も、諸外国の街に比べると確かに日本の街はキレイですからね。

不動産賃貸事業を経営している身としては、近年はこの俗説も崩れつつあると感じる下記のような現象も起きていますが、おおむね継承されていると思います。

・一見、身ぎれいな若い女性入居者でも自室は「ゴミ屋敷」だったりする。

・逆に風貌(ふうぼう)の冴(さ)えない中年単身男性の部屋が小ぎれいだったりする。

今日は「物件を美しく保つ」をテーマに記事を書いてみたいと思います。

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物件の掃除がなされない

入居者ばかりを責めるわけにはいきません。

収益物件の所有者はどうでしょうか。

管理会社の外注清掃業者に丸投げして、自身は購入してから一度も物件に足を運んでいない。

そして、管理会社からの月次報告書や添付されている画像や動画を鵜呑みにしている。あるいはそれらの報告書類すら見ていない。

外注清掃業者(シルバー人材センター含む)に関しては、「決められたルーチンで毎回キレイに掃除してくれている」ことを期待すること自体に無理があります。

間接的な雇い主である「管理会社」や、直接的な雇い主である「物件オーナー」などから”お咎(とが)め”がなければ、お金だけ頂いて楽(らく)をしたいのが「人間の性(さが)」だからです。

私も二カ月ほど管理会社経由の外注清掃業者を使ったことがありますが、最初の二カ月を点検しただけで「自分の法人の経費(毎月の清掃代)が”浪費”になる」と判断できました。

所定の月例金額5400円が差し引かれているにも関わらず、月二回の清掃はまったくできていないし、共用部の電灯が球切れしていても管理会社やオーナーになんの報告・連絡も無い。

蜘蛛の巣が張り巡らされていても知らん顔。写真も動画もない報告書形態でしたから、実際に現地に足を運んでいたのかどうかも怪しいくらいです。

管理会社にこの事象の説明を求めても「ちゃんとやってくれているはずですけどねえ」を繰り返すばかりなので話になりません。

大家にも責任アリ

不動産投資家たるもの、規模を拡大しようとして収益物件を視察する機会は随時あるわけですが、その中で「もう少し外観を小ぎれいに保っていればすぐにでも売れるのになあ」と感じる物件が少なからず存在します。

「もう少しキレイにしていれば空室も無く、もっと高い値段で売り抜けるのになあ」とも思います。

これは、シルバー人材センターや外注清掃業者、管理会社が悪いわけではありません。

その物件の所有者の「自己責任」です。

ミクロの視点とは?

各家庭でもそうですが「キレイさを保っている家」には”ある法則”があります。

それは何かと言いますと、「普段から汚さないようにしている」です。

もう少し正確に言いますと、「毎日の生活をしている中で、汚れを見つけたらその時にさっと拭く、あるいは片付ける」ということです。

これを実行している家庭は、年末に大掃除さえしなくても良いくらいです。

・ごく小さなゴミが落ちていたら必ず拾って捨てる。

・トイレの便器にごく小さな汚点がついていたら、トイレットペーパーを小さめにちぎって、その汚点を拭いてから流す。用を足したあとに、必ず便座を跳ね上げて、汚点がついていないか確認する癖を付ける。

・小さな蜘蛛(くも)やその他の虫を発見したら、その場で必ず潰して処理する。

これらのことを家人(かじん)の誰か一人が実行していれば、他の家人も感化されて「汚さないように生活しよう」と思うものです。

アパート経営でも、所有物件を視察した際に細かいゴミが落ちていたら必ず拾って持ち帰り処分する癖をつけることです。

そうやって物件共用部が常にキレイに保たれていれば、入居者もよほどの変わり者ではない限り積極的に汚そうという気は起きません。

むしろ、自室の玄関先に「ほうき」や「ちりとり」を備え付ける入居者さえ出てきます。

こうして「物件がキレイになる」良い連鎖が生まれていきます。

まとめ

私は耳が悪いですが、目はそこそこ良いほうです。50才を超えたあたりから多少、老眼気味ですが眼鏡無しで生活できています。

その目を活かして、所有物件の月二回の定期清掃時には細かいゴミ、石、雑草、虫などを見落とさないように拾っていきます。

癖になると、苦でもなんでもありません。

車のシートベルトも装着する癖をつけると、車に乗ってすぐにシートベルトをしないと気持ち悪い、それと同じ感覚です。

細かいことをないがしろにすると、のちのち大きなしっぺ返しを被(こうむ)ることになります。

関連記事「とても大事な定期清掃」

終わり

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