ナカシマのアメリカ映画評、第三弾です!
派手なアクションシーンやコンピューターグラフィックスを用いていないハリウッド映画として、私の心に刻まれている一本です。
映画タイトルを私なりに訳すと「マスがそこを通(とお)る」。
間違っていたら正解を教えてください(笑)。
概要
私自身にも二才年上の兄がいることも共感した理由かもしれません。
私は釣りをしないのですが、とにかくロケ地の映像が美しい!
音楽も素晴らしく、心が安らぐ映画です。
”まじめで秀才の兄、ノーマン(クレイグシェイファー)と陽気でやんちゃな弟、ポール(ブラッドピット)は厳格な父に育てられる。
そして三人共通の趣味、「フライフィッシング」が全編通して描かれる。”
兄弟愛、友人とのからみ、恋愛模様、賭博、酒、古き良きアメリカが抒情詩のように静かに描かれた、リラックスして鑑賞できる映画です。
私にも兄弟がいる
私には二才上の兄と七才下の妹がいます。
三人とも離れた場所に所帯を構えています。たまにしか会うことはないですが、会えばお互いの近況を報告しあったり、年老いた母を今後どう看ていくか話し合ったりします。
映画の中では、思春期の殴り合いの兄弟喧嘩が描かれていますが、私と兄は殴り合いの喧嘩はしたことがありません。
一度、なりかけたことがありましたが、私が堪(こら)えたような気がします。
後年、兄にこのことを話す機会がありましたが、兄は記憶にないようです。
兄が秀才で、弟の私がやんちゃなところは映画の主人公と同じですが、私の記憶に残っているのは、小学生、中学生のころは必要以上に兄を怖がっていたことです。
遠慮したり、おかしなことをして笑わせたり、立てたりして。
殴り合いの喧嘩を挑むなんてとても恐れ多くて、考えられませんでした。
歳とともに兄弟愛は熟成する
兄弟とはおもしろいものでお互いに気に入らないことがあって喧嘩にはなるけど、長くは尾を引かないですぐにまた助け合ったり仲良くしたり、元に戻ります。(そうではない兄弟もいるかもしれませんが。)
いろんな兄弟姉妹を見てきましたが、上か下、どちらかが”堪(こら)え役”になっている気がします。
それで大方のことは丸く収まっていくようです。
小さい頃はあまり我慢することができにくいですから取っ組み合いの喧嘩になったりしますが、思春期あたりからどちらかできるほうが”我慢”をする。
そしてもっと大人になると、もう我慢もする必要がなくなり、お互いに一人前の大人同士として付き合うことができるようになっていきます。
意見が食い違う時は話し合いをすればいいですし、どちらかが相談事を持ち込んできた時は相談に乗る、酒を酌み交わしながら思い出話に花を咲かせることもあります。
私たち兄弟は、早くに父を亡くしたのと幼少期は特に貧しかったので、余計に兄弟仲が良いのかもしれません。
あまりにも兄弟と母の4人が仲が良いので、兄の奥さんが嫉妬してしまうこともありました。
自分の娘二人も同じように
私には二人の娘がいます。
やはり幼少のころは姉妹喧嘩をしていましたが、大きくなるにつれて喧嘩はなくなり、逆に仲良し度が上がってきました。
上の娘は勉強は苦手ですが、人望があり社交的。下の娘はマイペースで勉強好き、と性格の違う二人ですが姉妹仲は良いです。
まとめ
この映画でもそのような家族や兄弟間の感情の揺れ、成長、絆の深まりが描かれているように思います。
将来、自宅にシアタールームを作ることができたら、上等なコニャックでも飲(や)りながら観たいと思う映画です。
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