目 次
経験を積み重ねる
オーナーチェンジの収益物件(入居者が住んでいてすでに家賃収入がある物件)をひとつ取得できて、不動産投資(不動産賃貸事業)を開始した初心者オーナーは大きなことから小さなことまでさまざまな事象に遭遇することになります。(注:「サブリース」の場合は業者がすべて対応するので除きます。)
それらを根気よくひとつずつ解決して経験値を高めていきながら安定経営を目指す、そうするとその先にご褒美として”経済的自由”という別世界が待っています。
物件のそうじは誰がやるの?
さて購入と同時に決めないといけないことのひとつに”定期清掃”を自分でやるのか、管理会社に任せるのか(シルバー人材センターを利用する場合も含む)があります。
(なお戸建て賃貸の場合は通常そこに住む家族が家の内外を掃除するので、この記事の対象外とさせていただきます。)
「定期清掃」とは
“定期清掃”というのは対象物件をキレイに保つために共用部(敷地内の入居者占有部分以外の、廊下、階段、庭、エントランスなど)を定期的に掃除する業務を言います。
定期清掃の頻度
掃除の頻度ですが、一般的に月二回のケースが多いようです。(岡山の場合)
つまり、およそ二週間に一度ということになります。
私は”自分でやる”タイプの大家ですが、3年間やってみて確かにこの頻度がちょうど良いように思います。
3週間、間隔を空けるとかなり汚れることがあります。
逆に毎週実施すると今度は現地に行くための交通費がかかりますし、物件の数によってはかなりの労働になってしまいます。
実施日は、私の場合は毎月10日と25日に決めています。
それらの日が土、日、祭日のときは前後にずらします。
あと体調が悪い場合も。
ですが、日をずらしたとしても必ず月二回は実施してきております。
基本は「ゴミ拾い」
私の場合は基本は「ゴミ拾い」と「はき掃除」です。
ゴミ拾いは自治体指定のゴミ袋と”火ばさみ”を持って物件の敷地内はもちろんのこと、近隣の道路に落ちているゴミも拾います。
物件周辺までが二週間ごとにキレイになっていると、さすがにそれまでポイ捨てしていた人もしなくなるのでしょうか、美しさが保たれるようになります。
入居者も気にして掃除してくれているのかもしれません。
逆に少しでも汚さが残っていると、徐々に汚さが増幅していくようです。
夏場は虫が多いので、蜘蛛の巣があればゴミ拾いの時に取るようにしています。
秋は落ち葉が多いのでそれらも極力拾うようにしています。
次に「はき掃除」
次に掃(は)き掃除です。
廊下、階段にはホコリと一緒に髪の毛がよく落ちています。
玄関を開閉した際に部屋の中から出てくるのでしょうか。
見落としがちなので、きちんとほうきとちりとりで回収していきます。
場合によっては水を使う
春の黄砂飛来時期と夏場は、はき掃除だけでは不十分になります。
共用部専用の散水栓があればそれを使って、無ければ自宅からポリタンクに汲んだ水を持って行って棒ズリでこすり、そのあと流します。
それら以外では階段の手すりを固く絞った雑巾で拭いたりします。
「定期清掃」は清掃だけではない?!
“定期清掃”の業務は「掃除」にとどまりません。
共用部の電灯が正常に点灯するか、浄化槽用エアポンプや貯水タンクから水をくみ上げる給水ポンプは正常に稼働しているか、など設備その他の不具合がないか点検することも重要です。
いつもと様子が違えば大事に至る前に対処が可能だからです。
“定期清掃の頻度は月二回”と言いましたが、なにか他の用事で自分の物件の近く、またはその方面に出かける場合は可能な限り、物件に寄ってゴミや吸い殻が落ちていたら拾いますし、設備や建物に異常がないか点検します。(そのため私の車にはゴミ袋を数枚、常備しています)
私の場合は異常かもしれませんが、自分が購入した物件は我が子のようにかわいいです。
最近は一年目よりはある程度どっしりと構えることができるようになってきましたが、ちょっとしたことでも気になって仕方がないです。
凍結が怖い!
ある冬の寒い夜、寝床に入ってさあ寝ようという時に”空室の止水栓は閉めておいたほうがいいのかな?”と、ふと気になって考えました。
温暖な気候で有名な岡山でも真冬の夜中はマイナス4度くらいまで冷えることがあります。
満室なら水の流れがあるので心配ないのですが、空室は”凍結して破裂、水が漏れっ放し”となる事態があり得ます。
そして着替えて、夜中に空室の物件の止水栓を閉めて回ったことがあります。
北側の特に寒い場所にある量水器には、乾いた雑巾を詰めたりしました。
意味あるのかないのかわかりませんが、それくらい”凍結”というモノに私は恐怖を感じるのです。
※凍結を恐れるわけは、この記事を参照願います。
翌日、管理会社にその旨を報告し後日寒さが和らいだ日に再度開けて回りました。
中には、”それは管理会社の仕事だから担当者に指示すれば済む”とおっしゃるオーナー様もいらっしゃるかもしれませんが、私は往々にして自分で動いてしまいます。
何らかの理由で自分が動けなければ管理会社に頼むと思います。
さて、ここまで読んでくださった方は私が”定期清掃を自分でやる理由”がもう、お分かりかもしれません。
そうです。
「不動産賃貸事業」を経営するにあたって「定期清掃」はとても重要な業務だからです。
割に合わない外注
「管理会社に任せる」と言っても、管理会社の社員が直接すべての管理物件の掃除をするわけではありません。
10人前後の管理スタッフで数千戸の世帯数の管理を任されていますから、とても定期清掃まで手が回らないのです。
ですから、外部の業者に外注することになります。
管理会社に定期清掃をお願いする場合の費用は一戸あたり1000円とか、一棟アパート月二回で5000円+消費税など、まちまちです。
オーナー自らが定期清掃をやるとこの費用を節約できるのですが、理由はこれだけではありません。
まともに掃除されることが少ないのです。
私も少しの期間だけ、所有物件を管理会社にお願いしたことがあるのですが、たまに見に行くと「これで月二回、掃除しているの?」と思わず叫びそうになるほど汚いこともありました。
電球が切れていても管理会社に報告しないとか日常茶飯事です。
その契約は4カ月ほどで取りやめにさせていただきました。
少し遠いけど自分でやることにしました。
このような話は、他の大家さんのブログでも散見されますから岡山だけではないのでしょう。
まとめ
アパート経営のポイントは、なんといっても「空室を無くす」、これです。
そのためにできることはいくつかありますがまずもって実行すべきは
“日ごろから物件の敷地内および周辺をキレイな状態に保つ”ことです。
これができていれば空室のある物件では、内見に来られた入居希望者が気に入って申し込みしてくれる可能性が高くなりますし、満室の物件では現入居者が住んでいて気持ちいいので、より長く住んでくれます。
すなわち、物件をキレイに保つことは「アパート経営」にとても有効なことなのです。
以上、”定期清掃”というものについての私の所見でした。
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