心にもないことは言わない

これからの日本人は「本心」を語れ!

少年時代は兄におびえ、集団の中では空気を読むタチだった私が自己主張できるようになった原因は次の二つだと考えられます。

ひとつは、父がギャンブルに走り母が苦労して三人の子供を育てており、早くこんな貧しい家を出たい一心で受けた県外の高専にたまたま受かったこと。

寮生活から始まり途中で借家生活に変えて、高専での5年間は私を精神的にたくましくしてくれました。

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もう一つは、もともと”自分”というものを”強く”持っている人間だったということ。

このタイプは、悪い方に転べばただのわがまま、駄々っ子。良い方に転べば経営者、リーダーになり得る人間です。世の”社長”と呼ばれる人の中に元ヤンや、やんちゃな人が多いのもうなずけると思います。

そして、このふたつに社会人になってからの海外での経験が加わり、私という人間像がほぼ確立されました。

さらに30代半ばでの転職先中小企業の社長が、私の人格形成に決定的な影響を与えました。度胸、胆力、努力、発想力、機転の利かせ方などなど。

よく怒られて怖い社長でしたが、とにかく真似をしよう、そして私も将来、会社を興そうと必死に真似をしていました。

日本も昔は勤め人は少数派だった!

私が若かりしサラリーマンの頃、欧米や東南アジアに海外出張したことは過去のブログに何度か書いてきました。

それらの国々では老いも若きも意見を述べます。

自分の考えを主張します。

殴り合いまでにはなりませんが、口論はしょっちゅうです。

私が見聞きした国は10か国程度ですが、それだけで日本人がいかに権力に対してだけでなく、日常生活でも自己主張しない民族かがよくわかりました。

自己主張せずおとなしくしていることが、どれほど日本人にとって美徳なのかということがわかりました。(”バカッターやバカスタライブ動画”は大勢の人が投稿しますけどね。)

そういう文化が「起業すること」を阻(はば)んでいると以前から指摘されていることは、すでに皆さん御存知かもしれませんね。

政府も法人税は減税しているかもしれませんが、それ以外に日本の産業に革命を起こすような馬力は感じられません。もう何十年も。

昔は日本も自営業が多かったのです。

農家を筆頭に、肉屋、八百屋、果物屋、金物屋、タバコ屋、駄菓子屋、新聞販売店、町の食料品店などの個人事業主。

今、挙げた店はスーパーマーケットやホームセンターに取って代わられています。新聞販売店はスマートフォンに置き換わりましたかね。

町工場で作っていたモノは中国や東南アジアで作られるようになっていきましたから、中小企業はたくさん潰れていきました。

そして日本で新しく興った企業・産業といえばゲーム、半導体、ソフト関連、IT関連など。しかしこれらもアメリカや中国、韓国に先導されインドや東南アジアの国々にも抜かれるかというところまで来てしまっています。

バブル崩壊(1990年頃)の前と後で、日本と日本人そして日本企業の活気は雲泥の差があります。

私が最初に転職したのは、たしか1991年だったと思います。

勤めていた東証一部上場の会社にこのまま居たら、自分が腑抜けになりそうで嫌だった気持ちがどんどん増幅して退職に至りました。

“若気の至り”でもありました。

でも後悔はしていません。辞めずにずっと勤め続けていたら年取ってから後悔していたでしょう。

若い時の私が、好きな女の子に勇気を出して告白し続けたのも言わずに後悔するより、言って振られるほうがスッキリした気分でその後の日々を過ごせると思うからです。

高齢者を看取る職業の方が言うには、亡くなる前の人に思い残したことはないか尋ねると決まって”あれをやっておけばよかった”と言うそうです。

やって失敗したことを後悔する人は少ないそうです。

子供に残すべきものは?

私が不動産投資(不動産賃貸事業)を法人で始めてから3年ほど経ちます。

今から2年ほど前のある時、不動産投資をよく知っている尊敬していた先輩大家さんと立ち話をしていて気になったセリフがありました。(ちなみにその大家さんは法人ではなく個人で投資されています。)

先輩大家「今、不動産投資をしているのは将来、子供に財産を残してやりたいからなんだ」

ナカシマ「はあ、そうなんですか・・・」

本心からの言葉だったのかもしれませんが、ちょっと白々(しらじら)しく聞こえてしまいました。なんか格好つけているようなニュアンス。

尊敬するとはいってもまだ付き合いが数カ月と浅かったこともあり、幻滅してしまいました。

自分が生きている間に自分の子供のために、たくさんの資産を作って残してあげる。国に相続税もたくさん持っていかれるのに。

一見、美談のようですが私にはどうしても軽く聞こえてしまうのです。

私は自分の子供に残す資産・財産を作るために不動産賃貸事業をやっているのではありません。

私と妻の体がいうことをきかなくなる老後(もう、すぐそこ!)に困らないように“打ち出の小槌(こづち)”(英語で言えば”オートマチック・キャッシングマシーン”でしょうか)を作っておきたいだけです!

その目的のために持てる英知と、今までの経験と、これからの勉強をフル動員して、法人で事業経営しているのです。

男だろうが女だろうが子供は成人前後の歳(とし)になったらちゃんと自立して所帯を持って、親の財産などあてにせずに自分たちの力で稼いで豊かな暮らしをつかみとってほしい。

我々親は自分たちのことは自分たちでする代わりに稼いだ金は葬式代だけ残してあとは使い切りますから、というスタンスです。

これだと相続税対策で頭を悩ませる時間や士業(さむらいぎょう)の先生方に相談する時間とその報酬分を、夫婦旅行などに使えます。

まとめ

他人は軽い言葉、いつわりの言葉は敏感に気付くものです。

ビジネス上の営業トークならともかく、普段から本心で語ることもこれからの日本社会での過ごし方として必要なスキルではないでしょうか。

ブログ先駆者のイケダハヤト氏は自著「武器としての書く技術」のなかで”誠実”という言葉を使っています。自分を器用に押し殺して本心を語らないことは相手や周りに対して”不誠実”だと。

私も同感です。

ブログを書くという行為は、本心で語る訓練になるとも書かれていますがこれもその通りだと思います。

日本人は皆、ブログ、やりましょう!!

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