店の入口ドアに貼ってあったのは・・・
昨日の昼、通帳記入の帰りに、たまに行くドラッグストア「コスモス」に買い物に行きました。
このドラッグストアは、ポイントカードが無いけど、その分モノの値段が安いことで有名です。
私が買うモノはほぼ決まっていて、お酒とそのツマミになりそうなもの、あとはピーナッツが入った不揃いの形をしたブロックチョコ。若い頃から好きで、たまに無性に食べたくなります。
そして、なんとこのブロックチョコ、「コスモス」では一袋88円(税込み)です!安い!!
行くと必ず二、三袋買います。メーカーは、たしか山形県の「でん六」です。
今日は、”いいちこ”とバターピーナッツを買おうと思って店に立ち寄ったのですが、入口ドアに何やら目立つ張り紙が・・・。
10月からの増税を前に、小売り各社は軽減税率やらポイント還元の対応でてんやわんやのはずですが、この「コスモス」はそんなことはどこ吹く風!
「消費税増税に伴う値上げはやらずに据え置く。つまり実質値下げ。ポイント還元は一切、関係なし!」と高らかに宣言していました!!
もともと他と違う感性の社長
帰宅してからネットで調べると、このことについては九月十一日付の新聞でも記事になっていたようです。
コスモス薬品は10月の消費増税後も税込み価格を据え置いて、実質値下げする。増税で消費者の節約志向が強まると判断した。ドラッグストアでは独自のポイント還元策を検討する企業が多いなか、業界3位のコスモスが実質値下げすることで、大手スーパーを含めた価格競争が加速しそうだ。(日本経済新聞 電子版)
全国約1000店で医薬品や雑貨などの価格を増税後も現在の税込み価格のまま据え置くとのこと。
小売業界では、いまや百貨店はもとより、大型ショッピングモールやスーパーマーケットを引き離して、コンビニエンスストアとドラッグストアの二強による競争になってしまっています。
さらに、コンビニエンスストアはセブンイレブン、ファミリーマート、ローソンの三強にほぼ絞られていますが、ドラッグストアは全国チェーンのものやら地方で根強い人気の会社などがひしめいています。
例えば、岡山ではザグザグ、ひまわり、コスモス、セガミ、ゴダイ、マツモトキヨシ、ラブ、レディなど。
たいていは各店専用のポイントカードを発行していて、10倍デーなどを時々設けて集客に役立てているのですが、コスモスの社長は少し試したところ「めんどくせー!ポイントはやめる!!」と鶴(つる)の一声(ひとこえ)で、数年前にスパッとやめたそうです。
私、”単刀直入”系のこういう非常にわかりやすい話、大好きです(笑)。
間接経費が不要などメリット多し!
ポイント制度をやめたり、ポイント還元をやらずに価格据え置きにしたりは「コスモス」にとってメリット・デメリット比率はどうでしょうか?
・ポイントカードの発行・管理・機器・設備・人員など間接経費が不要
・価格据え置きなら、値札の書き替え作業が不要(←かなり膨大な作業量!)
・客には実質”値引き”になることが体感でわかる
・他店と、”やっていること”の差別化ができる
・他店は慌てて、対抗策を打ち出す必要が生じる
どうでしょうか?
こうして列挙していくと、メリットばかりのような気がします。
まとめ
「他と同じことをしていたのではダメ!」とはビジネス啓発書などでもよく目にする行動原理です。
一方で「その店、その事業の特色を表す部分(アイデンティティ)はブレてはダメ!」というのもあり、バランスとか見極めが難しい部分もあります。
「コスモス」は上手く、その両方を融合させてビジネスを運営しているように見受けられます。
近年、岡山でも「コスモス」の出店が加速しているようですが、ただむやみに拡大路線を推進しているのではなく、独自の経営理論を大事にしながら堅実に拡大しているように見えます。
私の不動産賃貸事業でも大いに参考にさせて頂こうと思います。
終わり
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