一億円の物件を買えない弱小投資家

三日前の日曜日、いつものように不動産ポータルサイトの岡山市のページを見ていると、久しぶりに、ネット上の収益物件に私の”弱小大家アンテナ”が反応しました!!

最近は、どうも大きな物件に意識が行きがちです。RC(アール・シー)、良い響きです!が、同時に、今までの三年間の苦労を”水の泡にしたくない”気持ちも持ち合わせています。

少し”ビビリ”の部分も顔をもたげてきたのかもしれません。

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久しぶりの活動

久々の面白そうな物件の登場に、胸が高鳴りました。

私が反応した理由を下記に列挙します。

・羨望の”RC造”で、築31年。

・エレベーター無し物件(有りだと点検費用、メンテナンス費用が結構掛かるので)

・インターネット無料物件で、しかもオーナー負担は月々17000円ほどで安い!

・一階フロアのテナントが進学塾。大変だとは思うが、「店舗テナント」を経験するチャンス!

・約三年前に大規模修繕(屋根と外壁の防水塗装)済み。これだけで一千万円コースだが、この先十年ほど、この費用が不要である。

・町内会費不要。

・玄関に下駄箱がある。

・風呂とトイレが別。

・室内洗濯機置き場。

・室内もアクセントクロスや洒落た照明を使ってリノベーションしている。

・JR駅は遠いが、入居者付けとしての立地はそれほど悪くはない。

・平米あたりの路線価がここ5年以上、毎年五千円ずつ上がっているエリア。

・ゴミステーションが敷地内に完備されている。

初めての不動産屋さん

日曜日が定休日の業者さんでしたので、翌日の月曜日、朝十時になると同時に、ポータルサイトから資料請求のメールを打った不動産屋さんに電話しました。

電話に出た女性スタッフさんに「できれば空室を見たい」旨、伝えるとOKとのこと。昼前に現地集合となりました。その物件の管理もしているし、元付(もとづけ)とのこと。

私にとっては初めての不動産屋さんですが、仲のいい別の不動産屋さんに聞いたところ、店舗テナントに強く、真面目で良い会社とのこと。ひとまず安心です。

二階から四階のレジデンス(住居部分)15戸のうち、5戸ある空室をすべて見せてもらいました。暑かったですが、いつものように、じっくりと見せてもらい、話も聞きながら、写真も130枚ほど撮りまくりました。

概要書、登記簿謄本、公図、図面、課税証明書等の書類を、質疑応答しながら頂きました。

そして、持ってきてもらっていた買付証明書にサインしました。

1~2年前のように、「融資特約不可」ならその場ではサインせずに帰るところですが、「融資特約有りで良い」とのことだったのでサインしました。これで”一番手”です。

物件の内覧を終えて不動産屋さんと別れてから、コンビニの駐車場でホットドッグを食べながら、メインバンクの担当者に電話しました。アポの取り付けです。

翌火曜日の昼一番なら面談OKとのこと。予定に入れてもらいました。

その日は帰宅してからシミュレーションしたり、質問事項を仲介不動産屋さんにメールしたりしました。あと、損害保険会社の担当者にその物件の火災保険の見積もり依頼をしました。

銀行で門前払い!!

翌日、火災保険の見積もり回答を得たり、プロパンガス会社の担当者に事情を話して各種調査依頼したあと、午前中に家を出ました。

昼食を、行きつけのうどん屋で摂ってから、メインバンクに向かいました。

三物件の融資をして下さっている、ウチのメインバンクですから、応接室で話は聞いてくれました。

担当者とは、数カ月ぶりに会ったので近況報告や世間話を少しして本題に入りました。

初めに自分なりに検討して良い物件だと思うこと、この物件はウチの会社がジャンプ・アップする布石になるであろうことを私なりのシミュレーション結果と共に、一通り説明しました。

しかし、二年前の融資ジャブジャブの御時世ではありません。

私の話を聞きながら、担当者はおもむろに電卓を取り出して静かに叩いています。

そして開口一番、「残念ですが、この案件は融資検討テーブルにも乗りません」

内心、「やっぱり、そうか」と思いました。残念であると同時に、ホッとする自分も居ました。下記理由から、かなりリスキーであると感じていたのです。

・自己資金が、正味、皆無。

・「一億円」という売値が高すぎる。(満室利回りで9.8パーセント)

・一階が店舗であり、これもリスキー。このテナントが出ると、家賃収入がいきなり75パーセントに下がる。また、住居部分の入居率も80パーセント以下で考えねばならない。

・場合によっては、この三年間の苦労が吹っ飛ぶだけでなく、多大な負債を抱えることになり、一家離散になりかねない。

そして、銀行担当者に言われたのがこれ。

「売値が八千万円なら融資検討テーブルには乗ります」

昨今、自己資金二割は必要という御時世ですが(八千万円の二割なら1600万円)、今までの付き合いや事業実績を考慮するので、そこは柔軟に対応するとのこと。

しかし、売主は当初一億三千五百万円から売り出してここまで下げたのです。仲介業者いわく、これ以上の”下げ”はあり得ないとのことでしたから、結果、今回の案件は”縁が無かった”ということになりました。

「門前払い」は言い過ぎですが、結果的には、ほぼそんな状態でした。

良い物件だが改善の余地アリ!

知人の先輩大家や不動産関係者に聞くと、「学生は少子化で減っているし、店舗テナントが出ると大きい痛手だから危険だよ。やめといたほうがいいよ」との声が大勢を占めました。

しかし、そういう意見を聞きながらも私は「少子化とか県外学生が減っているのはわかるが、それを鵜呑みにすると何もできない。もう一歩先を考えよう」と思いました。

具体的には、他のブロガーさんも書かれていましたが、”入居希望者に選ばれる、そのエリアでの上位の物件“にすれば良いのです。

今回対象の物件は、相場から見れば1Kで4万円前後と強気の値付けですから、普通に考えれば「部屋をキレイにしているのだから、あとは少し家賃を下げれば良い」となります。

ところが、内見した結果から、次の改善余地があることが判りました。

・トイレが暖房便座なので、これをウオッシュレットに替える。(電源がすでにあるのは有利)

・風呂が2バルブ混合水栓なので、これをサーモカランに替える。

・台所が2バルブ混合水栓なので、これをシングルレバー混合水栓に替える。

(上記二点は、平地なので、冬場の凍結破損の心配は無い)

・インターホンが音声のみの受話器式なので、これをテレビドアホンに替える。

上記四点とエアコン、給湯器の計六点はプロパンガス会社によっては御協力頂けます。

あとは「家電サービスキャンペーン」「初期費用減額キャンペーン」などを組み合わせて、管理会社と二人三脚で、現行の”相場よりも強気の家賃”で入居者付けすればよいのです。

まとめ

今回は残念でしたが、新しく店舗テナントに強い不動産屋さんと知り合いになれましたし、私にとっては高額な物件の中と外を見ることができて、刺激的な三日間を過ごすことができました。

仲介不動産屋さんには、買付証明書を破棄してくれるように依頼しました。

この先、店舗テナント物件をゲットできた暁(あかつき)にはお世話になることでしょう。

いやあ~、「不動産投資」って、いいものですね!

終わり

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