売却物件の空室
今月中旬に売却となることが決まっている三つめの物件。
12戸中1戸、空室あり。
そして、その空室には短期退去した前入居者が置いていったサービスキャンペーン品の家電三点セット(洗濯機、冷蔵庫、電子レンジ)が置いてあります。
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比較的キレイに使ってくれていたので、そのまま次の入居希望者に流用してもらうつもりです。(冒頭画像を参照してください)
こんなケース、どう思いますか?
私の所有物件には、もう一つ空室があります。
1LDKですが、ほぼ単身者が入ってくれる、築古木造アパート。
原状回復工事は11月に終わらせていますが、なかなか次の入居者が決まりません。
広告料は家賃三カ月分。家電サービスキャンペーンや、初期費用減額キャンペーンは打っていません。
共益費込みの家賃が29000円と割安に設定していることと、敷金・礼金ともに無しにしていることで、繁忙期には入居者が決まると踏んでいるのです。
ここで、一つのアイデアというか、疑問が浮かびました。
「三つめの物件にある、家電三点セットを移設すれば、早めに入居が決まるのでは?」
今月中旬の決済までは”三つめの物件”は、弊社の所有物です。
そこにあるサービス品も弊社の所有物ですから、自由に使えるのでは?と思ったのです。
家電三点セットも、買えば四万円弱する代物(しろもの)ですからね。
初めて経験するケースなので、休暇明けに売買仲介業者に確認してから、良ければ移設することにしました。
少しでも有効に資源を使いたい
休み明けの朝、九時過ぎてから売買仲介業者に電話しました。
かくかくしかじか、上記のことを説明すると、はじめは「別にいいんじゃないですか」と先方は言っていましたが、少し考えてから「いや、やっぱりマズイですねえ」と言い直りました。
仲介業者「現状有姿での売買ですし・・・」
ナカシマ(やっぱり、そうか・・・)
仲介業者「その家電三点セットを無くしても、同じ募集家賃額で入居が決まるかというと、どうですか?」
ナカシマ「なるほど、そういうことですか・・・」
仲介業者「ここは、やめておいたほうがいいでしょうね」
ナカシマ「わかりました。気持ち良く売買が完結するようにしましょう!」
そう言って、終話しました。
買主は、その空室を内覧していますから、サービスキャンペーン品の家電三点セットが置いてあることも目撃しています。
決済して所有権を移転した後に、それらが無いことに気付いた時点で、どんな気持ちになるかということです。
ブチ切れしなかったとしても「現状有姿での引き渡しが売買条件じゃなかったのか?」とイヤな気分にはなるでしょう。
私は、そこまで考えが及びませんでした。
ただ、売れていく自分の物件に有る”所有物”を、残された所有物件の、空室の”販売促進”物として有効活用したかっただけです。
微妙なシチュエーション
百戦錬磨の売買仲介業者が、はじめは思案したくらい、レアな質問だったのかもしれません。
単なる”ケチ”とは違います。
買えば四万円ほどするものを、流用できるのか、できないのかという、ビジネスの話ですから。
「それは、やめておいてほしい」とハッキリと言ってくれたおかげで吹っ切れました。
誰にも相談せずに、独断で、コソッと移動しても、法的には問題ないかもしれませんが、その後、色々とやっかいなことになっていたでしょう。
管理会社は即答!
その日の午後、別件でその物件の管理会社に電話した際に、上記のことも一応聞いてみました。
すると、即答で「それは、やめておいてください」と、笑いながらですがハッキリと言われました。
やはり、「”管理物件の空室への入居者付け”をできるだけ早く完遂する」という任務を負っている当事者としては、”武器”を減らされたくないのでしょう。
まとめ
管理会社、売買仲介業者、賃貸仲介業者は、収益物件のオーナーにとって「ビジネスパートナー」であり、「戦友」です。
いくら自分(自社)の所有物とは言え、身勝手に”独断と偏見”で行動すると、パートナーシップがうまくいかなくなります。
私のように”前のめり”に行動しがちな人は、ぜひ”反面教師”にしてください。
終わり
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