大東建託・大和ハウスにも通じるレオパレス問題の解決策

概要

「かぼちゃ・スルガ問題」が少し静かになったと思ったら、レオパレス21(以下、レオパレス)他、大手アパート・メーカーの施工不良問題がにぎやかになってきましたね。

レオパレスは以前からの界壁未施工に加えて、外壁や天井の材料に不適切なものが使われていたりする物件が全国で33都道府県、1324棟あると発覚したものです。

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被害入居者が約14000人、被害オーナーが約1200人。

対象物件の入居者は別の賃貸物件を探して引っ越すようにレオパレスから通知されたとのこと。

一方、対象物件のオーナーは入居者が全員退去して対策工事実施期間中、およびその後苦労するであろう入居者付けの保証等、先が見えない状況に追い込まれてしまいました。

オーナー被害者の会は、監理責任を国土交通省に求めて集団訴訟も辞さない構えとのことで穏やかではありません。

問題が起こった経緯

対象物件の建築年は1996~2001年の5年間とのことです。

レオパレス公式サイトの会社案内の沿革を見てみますと、1998年3月の管理戸数が10万戸、3年後の2001年3月には1.5倍の15万戸、さらに翌年2002年10月に20万戸達成と異常な加速度で自社管理アパートの数を増やしています。

この急激な成長の裏で、建築費ダウンや工期短縮指示など建築現場にしわ寄せがいったのではと推察されます。

ちなみに、2004年から毎年5万戸ずつ増え続けて2010年には55万戸まで規模が拡大しています。

対象年月外の物件を所有しています。

私も平成元年や平成2年築のレオパレス(当時の社名は「MDI」)の物件を2棟所有しており、どちらも満室ですが、騒音クレームなど一度もないところをみると施工不良はないと思っています。

念のために2階の入居者が退去した時に点検口から覗いてみます。

それらの物件の建築当時の図面や資料も持っています。

(本記事のアイキャッチ画像を参照願います。)

これらの資料通りの部材を使用し、きちんと監理されながら建てられていれば何の問題もなかったはずです。

対象物件のオーナーの身の振り方

レオパレスから引越しを要望された入居者は個別に交渉するしかないです。

極力、実費や間接経費、慰謝料を引き出すしかありません。

納得できる回答(覚え書き必須!)を得られなければ居座ることも可能です。

さて本ブログは不動産賃貸事業を志す方、あるいはすでに始められている方むけですから、当事者になってしまったオーナーの今後について考察してみたいと思います。

相続税対策、土地活用と営業攻勢をかけられた、あるいはレオパレスの営業マンを息子のように思い慕い、信頼して契約を重ねていかれたのかもしれません。

レオパレスだけではなく、大東建託や東建コーポレーションなどのサブリース業者にアパート経営をすべて委託した場合、トラブルが起きたときのオーナーの損失規模が大きいように思います。

しかも対象業者や国に何を言っても、行動を起こしても、損失が膨らむだけで、結局”泣き寝入り”になることに変わりはないと感じます。

仮に集団訴訟で勝訴したとしても、かかった労力や時間に比べて得るものは少ないでしょう。相手は海千山千の強者(つわもの)であることをしっかりと認識しておきましょう。

であれば、被害を被ったオーナーが採(と)る道は次の二者択一です。

損切り

投資用語ですが、今までに被った損害を回収するのはあきらめて即刻、対象物件(土地、建物とも)を手放すことです。

特に地方では思うような価格では売れないでしょう。

買主が現れたとしても、悪いところをすべて直すための修繕費用等の分を値切ってくるでしょうから。

“土地値で売れたらマシ”くらいに考えて、とにかくこの忌まわしい事業から手を引き、そして年金でつましく暮らすのです。

再起を図(はか)る

比較的若くて気力、体力が残っている方はこちらです。

対象物件をそのまま使う場合は、レオパレス等の業者と縁を切って別の一般的な管理会社を使うか、もしくは良質なサブリース型管理会社(JPMCなど)を使って再起を図ってください。

あるいは上記の「損切り」をして対象物件を売り払い、ローンの残債も全額返済して、多少なりとも現金が残ったらそれを元手にサブリースではない手法で一(いち)からコツコツと不動産賃貸事業をやり直すのです。

今度は自身が「経営者」の自覚をしっかりと持って。

プロの協力も得る

契約書もあるので業者と縁を切るのは容易ではないと思います。

しかし、少々(数十万円)弁護士費用が掛かるかもしれませんがプロに頼めば縁は切れるはずです。

まずは、最寄りの法テラスか弁護士会の無料相談から受けてみてください。

万一売却益よりローン残債が上回って残るようなら、その部分をレオパレスに補償してもらいましょう。

それも含めてプロ(弁護士)の力を借りるのです。

私もつまずきかけました。

私も2015年に不動産投資をしようと思い立ったとき、まず最初にとあるサブリース業者の門を叩いた人間です。

幸い、妻にたしなめられて事なきを得ましたが。

(詳しくは下記記事を参照願います。)

サブリースについて

再起可能かどうかは、”悪い連鎖をいかに早く断ち切れるか”にかかっています。

損切りは早ければ早いほど傷が浅くて済みます!

“火事場(かじば)の馬鹿力(バカぢから)”を出すべき時です!!

池江璃花子選手に学ぶ

一昨日、自身が白血病に侵されていることを公表した競泳選手の池江璃花子(いけえ りかこ)さん。

白血病と言えば一昔前までは不治の病でした。

(古いところでは山口百恵さん主演のTVドラマ「赤い疑惑」参照)

今は治る可能性があると言ってもパーセンテージが上昇したに過ぎません。本人は今、相当な恐怖と闘われているはずです。

にもかかわらず、昨日、たくさん寄せられた応援メッセージに感謝し、なおかつ「必ず戻ります!」と宣言しています。

なんという精神力でしょう。

不治(ふち)かもしれない病(やまい)に侵されていない我々は、何でもできるのではないですか?

以上です。

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