今年も台風シーズンがやってきた!
大型の台風10号が本土に近づいてきました。進路としては、高知県から四国に上陸して、中国地方の広島県を通り、松江市から日本海に抜けそうです。その後は日本海を北上したのちに北海道に再上陸して、北海道を西から東へ横断する模様。
中国・四国地方を横切ること自体珍しいですが、特に今回は大型の台風ですし、しかも速度が自転車程度と遅いので被害がどのくらいになるのか心配です。雨雲も台風の東側と南側に引き連れているので、通り道になる地域の降雨量もかなり多くなるようです。
またラジオの予報では、台風や雨雲が通り過ぎた後も沿岸部の高波・高潮に注意が必要と言っていました。(上陸する時間帯はちょうど”大潮”であるとも言っていました。)
アパートオーナーとしての心構え
さて、広範囲にわたり、風害、水害、交通マヒなど、さまざまな被害をもたらす台風ですが、収益物件のオーナーとしてはどういった点に注意が必要なのか考えてみたいと思います。
まず思い浮かぶのは、管理会社や入居者から雨漏りや水の滲(し)み出し被害が報告されたら対処しないといけません。恒久処置は台風が通り過ぎて、落ち着いてからで良いと思いますが、とりあえずできる範囲で応急処置は、管理会社またはオーナーが実施するべきでしょう。
あとは、飛来物や落下物で建物の外壁や屋根が損傷した場合も、管理会社かオーナーが現場に急行して、事象がわかる写真を撮っておくことが重要です。火災保険を適用してもらうための必須項目です。
今、挙げた二項目は”事後処理”ですが、もっと重要なことがあります。
空室を抱えるオーナーは、台風が本格的に近づくまでにやるべきことがあります。
「空室」は特に注意!
入居者募集中の、いわゆる「空室(くうしつ)」は管理会社や賃貸仲介業者、修理業者などいろんな人が出入りします。そして、たいていは現場にキーボックスが設置してあって、番号を知っている人なら誰でも、いつでも自由に出入りできるようになっています。
用事が済んで帰る際には、窓や玄関ドアを閉めて施錠するはずなのですが、稀(まれ)に未施錠であったり、窓が開(あ)いていたりする場合があります。
悪気はないハズですが、私も何度か経験しました。定期清掃時に空室の換気をしようとしてカギを開けようとすると、カギが掛かっていない、窓が少し開いたままになっている、など。
誰がやらかしたのか犯人を突き止めることも難しいです。幸い、今まで実害を被ったことはありませんが。
というわけで、台風に限らず、梅雨の時期や雨が強く降ることがわかっている時は、行けるときは空室の窓が開いていないか、確認に行くようにしています。
和室の窓が開いていて、畳を濡らしてしまうと数万円の損害ですし、畳だけにとどまらず、柱などを腐らせると数十万円の出費を覚悟しなければならないからです。
換気扇にも注意!
以前の記事「風雨が吹き込む箇所の修理」でも書きましたが、換気扇周りから横殴りの雨が侵入するケースもあります。
換気扇が回っていない時は、フタ板が閉まっているか、外から換気扇周りを見て「スキマ」が生じていないか、などを確認します。もしも換気扇本体と壁との間に”スキマ”が発見できたら、シリコンコーキング剤を塗りたくったりします。
なお、これらのチェックは普段の定期清掃や巡回時に見つけて対処しておくと、いざという時に慌てずに済みます。オーナー自身で修理できたりするので、屋根からの雨漏りよりはマシです。空室を確認する際には換気扇周りの壁に滲み出していないか確認したほうがいいです。
あと古いアパートですと風呂場の上部などに、換気扇ではなく約15cm四方の樹脂製”ガラリ”が設けてあります。室内側にレバーが付いていて、簡易なルーバーを開閉できるようになっています。
通常は、換気のためにルーバーを”開”にしていますが、台風が来ると横殴りの雨になるので早めに現地へ行って閉じたほうがいいです。
台風がもたらす雨には、海の塩分が含まれていることがあるので室内に吹き込むと、普通の雨よりも”やっかい”です。
暴風雨の最中は出歩かない
よく台風時のニュースで、「高齢者が気になって田畑を見に行ったきり帰ってこない」というのがあります。用水路に転落したり、豪雨で流されたり・・・。
「丹精込めて作っている米や野菜が大丈夫か気になるから」だと思いますが、命を落としてしまっては元も子もありません。
同様に、自分の収益物件がいくら”カワイイ”からと言っても、台風が来ている真っ最中に様子を見に行くことは控えたほうがよいでしょう。
まとめ
毎年、何個かは必ず台風がやってくる「日本」で、収益物件のオーナーをやるからには「被害を最小限に食い止める努力」は必要条件でしょう。そして、フルオプションで火災保険を掛けることも。
関連記事「大家が付保するべき火災保険のオプションとは?」
終わり
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