太陽光発電システム
今回は「投資」つながりで”太陽光発電”について私見を述べてみたいと思います。
気になっていた太陽光発電
基本的に新しいもの好きで、かねてから核燃料を使った原子力発電に懐疑的だった私は太陽光発電が登場した頃から興味津々でした。
ただ登場初期は当然設置費用がとてつもなく高く、静観の構えを見せていました。
費用が高い以外にも、初期トラブルが発生するリスクを警戒したというのも躊躇(ちゅうちょ)した理由のひとつです。
2008年当時、管轄の中国電力株式会社への売電(うりでん)価格は1kWあたり48円でした。
我が家にも太陽光発電
2009年だったと思います。うちの隣家が京セラの太陽光発電システムを屋根の上に搭載しました。
設置して一年以上経っても特にトラブルは無いと聞いて俄然、私の中で太陽光発電システム設置が現実味を帯びてきました。
2011年、我が家の太陽光発電システム搭載プロジェクトがついに動き出します。
この時の売電価格は42円。今後も下がっていくことは明らかでした。
太陽光発電もだんだんと普及していっており、設置費用もこなれてきていたことも購入に追い風になりました。
相(あい)見積もり
ある日、地元岡山の工務店がセールスに来た時に見積もり依頼しました。
5kW(パネル25枚)搭載で400万円だったと思います。
「ちょっと高いなあ」と思っていたところに県外の会社がセールスにきました。岡山で顧客を開拓したいのでぜひお願いしますと。
若い営業マンでしたが話していて好感が持てたのと、車にノートパソコンとプリンタを使えるように準備していて、その場ですぐに見積書を作成したスピード感も私の感性にマッチしました。
当時はまだ、ここまでIT機器をスマートに使いこなすセールスマンは少なかったでしょう。
その彼が会社と何度かやり取りして、提示された見積もり額は300万円。
こちらで契約することにしました。
妻にも現金一括で購入・設置することは伝えてあり承諾ももらっています。
(ちなみに私は「個人の太陽光発電システム」をローン組んでやるのは意味がないと思っている派です。現金買いでも元を取るのに約20年かかります。)
実はこの時点で先の工務店から工事請負契約書を預かっていて判までついていたのですが、電話で事情が変わったと断りをして契約書を破棄しました。
相手を怒らせてしまいましたが、高い買い物なのでこちらも必死です。
ついに載った太陽光パネル
2011年の夏の暑い日。二日間で工事は終わりました。
初日に計25枚のパネル取り付け。
二日目に家の内外の電気配線と連係開始。
スムーズにことが運び、ついに我が家は「ナカシマ太陽光発電所」になりました!
実績披露
設置当時はまだ娘二人が小学生だったので家庭内の電力消費は知れていましたが、最近は高校生と中学生になりおのおの個室を持っていますからそれなりの電力消費になっております。
それでも、設置から10年間は売電価格42円をキープしてくれるのは大きいです。
我が家の太陽光発電システムは「余剰電力買い取り制度」ですので、使った電力量から発電した電力量を引いて、差の電力量に42円をかけた額が電力会社から通帳に毎月振り込まれます。
夏場は15000円ほど振り込まれますが、冬季は暖房や電気温水器で電気の使用量が多いのと、日射角度が低くあまり発電されないのとで振込まれ額が、およそ半減します。
それでもわずかでも発電すれば家計を助けてくれる有り難い存在です。
今年で8年目ですが、今までこのシステムで不具合が出たことは一度もありません。
ちなみに製品ブランドはサンヨー(今はパナソニック)のHITです。
補足説明ですが、太陽光発電システムを設置する6年前に我が家はオール電化住宅(給湯器→電気温水器、ガスコンロ→IHコンロなど)に改修しています。
2011年は半年分しかデータが無いので、2012年と2018年のグラフを参考までに載せておきます。左縦軸の数字は価格(円)です。
2012年の実績です。
次に、
2018年の実績です。
年間を通(とお)しての売電(うりでん)と買電(かいでん)の差は、2012年が25000円の黒字、2018年が49000円の赤字でした。
今後の予想
1kWあたり42円で買い取ってくれている我が家の「10年間余剰電力買取制度」があと二年半ほどで終了します。
電力会社によっては買い取り制度を廃止するところもあるようですが、幸い中国電力は続行してくれるようです。
ただし、買い取り価格は極端に安くなるでしょう。
もしくは、買い取り価格は「ゼロ円」で「タダでいいのなら余剰電力をもらってあげますよ」となるかもしれません。
その場合は、今よりも普及して多少なりとも安くなっているであろう「家庭用蓄電池」を購入・設置するか、余剰電力をタダで電力会社に譲渡するかの二択になると思われます。
まとめ
「太陽光発電は個人用も事業用も、もう採算が合わない。電力会社も買い取ってくれないからオワコンだよ」という意見も散見されます。
私はオワコンとは思っていません。(”思いたくない”という表現が正確でしょうか。元を取るのに20年もかかるわけですから。)
その理由は、私が再生可能エネルギー推進派だからです。
マイクロ水力発電、マイクロ風力発電など一般家庭でも実現可能なカテゴリーに興味があります。
太陽光発電も今後、展開が変わるかもしれないので注視していきたいと思います。
最後にひとつ言えることは、個人用だろうと事業用だろうとすでに設置・導入している方はどうにかして運用しなければなりません。
不動産、駐車場、コインランドリーなど”リアル系の投資”は出口戦略まで「責任を持つ」ことを覚悟した上で開始しなければなりません。
一旦、始めたら簡単には後(あと)に引けないのです。損切りするのか、発展していくのか、始めた人が始末するしかないのです。
これがリアル投資の怖いところでもあり、スリルがあっておもしろいところでもあります。
終わり
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