資格試験を受験された方々、お疲れ様でした
宅地建物取引士および賃貸不動産経営管理士の試験を受けられた方は、現在、合否の結果待ちかと思います。とは言いながら大半の方は、すでに自己採点で合否が判っているとか。
しかも、いくつかのブログを拝見したところ、今年は例年になく難度が高かったそうですね。試験というのは酷(こく)なものです。
悩ましい案件
さて、そんな過酷な試験を終えた方々の頭のクールダウンになるかどうか、わかりませんが、一つ実地試験的な記事を書きたいと思います。
数日前、いつものようにポータルサイトにて近県エリアの収益物件を閲覧していましたら、面白そうなオーナーチェンジ案件が掲載されていたので、仲介業者に資料取り寄せおよび電話で少し話をさせて頂きました。
なにが”面白そう”かと言いますと、建物の延べ床面積に対する土地面積がやけに広かったのです。”印刷ミスか?”と思うほど。
今回の対象物件の内訳は、建物が鉄骨造スレート葺二階建て2DK×10戸(現況:満室)一棟(ひとむね)、土地が二筆(にひつ)でそれぞれ約300坪、合計約600坪(二反(にたん))です。
建物一棟と土地二筆、これらを合わせた売り出し価格は5800万円(消費税込み)です。
資料をメールで送って頂いた次の日、一時間以上、車を飛ばして現地を見に行きました。
もちろん、法人の”日帰り出張”として。
上図の赤い部分が、冒頭画像に写っているアパート(地目:宅地)で、黄色の部分が、冒頭画像奥側の雑草地(地目:田)です。
土地二筆の所有者が同じで、奥側(南側)の土地の出入り時に北側敷地をどうしても通ることになるので、二筆を抱き合わせで売らざるを得ない状況だそうです。
アパートは築30年ということで、今までに一度は大規模修繕をしているのかもしれませんが、そろそろ外壁と屋根の防水塗装が必要そうです。
駐車場は、現状で16台分アリ。
家賃(平均)40000円、共益費2000円、駐車場3000円で、現在の表面利回り(現在満室なので、=現状利回り)9.2パーセント。
支出は、共用部電気代月額約2200円のほか、浄化槽管理費・清掃費、管理会社手数料等が掛かります。
その他、わかっている情報は下記です。
・居室は2部屋とも洋室(六畳)
・トイレ、風呂は別
・土地権利:所有権
・都市計画:市街化区域
・用途地域:第一種住居地域
・建ぺい率、容積率:60%、200%
・他の法令上の制限:なし
・接道:公道、北西側幅員約7.2m
・ガス:プロパンガス
・取引態様:一般媒介
新築にチャレンジするなら買う価値アリ?!
原状のままなら見送る案件ですが、南側にくっついている地目”田”の約300坪が引っ掛かります。
周辺の狭かった道路が拡幅工事されており、来年度には交通の利便性が向上します。
また、郊外とは言えJRの最寄り駅から徒歩5分。
この駅の一日の乗車利用客はここ20年、2500人でほぼ横ばい。
街の人口も、大企業の工場が複数あるおかげなのか、世帯数とともに”横ばい”か”微増”です。
これらのことから、もし南側の土地を”宅地”に地目変更して、アパート等の収益物件を建てるつもりなら、指し値の利き具合によっては購入する価値があるかもしれません。
まとめ
私自身は、不動産賃貸事業を築古の一棟ものアパートばかりを購入して三年半やってきて、まだ”新築”は経験していません。
そのせいか今回の情報を目にした時点で、私の中に「”新築アパートの建築”を経験することができるチャンスかも!」という感情が湧き上がりました。
既存の築30年アパートだけなら融資付けが難しいでしょうけど、「南側土地に”新築アパート”を建設・運営する事業計画」を材料にすれば大型融資が受けられるかもしれません。
読者のみなさんは、この案件、どう感じられましたか?
まだ情報が若干、少ないですが「これは危険すぎる!やめといたほうがよい」とか、「新しい経験を積むチャンスだと思う」とか、賛否の意見やアドバイス等がありましたら問い合わせ欄(非公開)やコメント欄(公開)でお聞かせ頂ければ幸いです。
終わり
コメントを残す