築古と更地・抱き合わせ販売案件のその後

気になる案件

先日投稿した記事、「資格試験の代わりに実地問題はいかがでしょうか?」の築古アパート付き土地と更地(さらち)との抱き合わせ案件のその後について書きたいと思います。

ファミリー物件の新築用地になり得る更地と、築古だけど現況「満室」の重量鉄骨造、築30年、2DK×10戸アパートの抱き合わせ販売案件。

県外とは言え、中古単身者向けアパートしか持っていない私には魅力的な案件に映ります。市街化区域、平坦地、7.2m公道に接道、近くに大企業が複数ある、空室が発生してもすぐに次の入居者が決まる・・・。

売買仲介業者の営業マンや賃貸担当女性スタッフに、毎日のように電話やメールで情報収集しました。

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集まった情報

先週の前半三日間で、下記情報が集まりました。

・概要書

・レントロール(家賃、共益費、駐車場代、入居年月日、性別、属性、預かり敷金、保証会社利用状況含む)

・駐車場配置図(使用者、空車の明記有り)

・公図(最新)

・土地と建物の登記簿謄本

・今年度の固定資産(土地・家屋)評価証明書

・今年度の固定資産(土地・家屋)公課証明書

・写真付き賃貸募集資料(マイソク)

・空室時内部写真集

・ゴミステーション位置図

以上、売買仲介業者より

・過去の賃貸条件アーカイブ

・売買不動産会社の新築共同住宅資料

以上、インターネットより

・経営計画書

・投資可否判断指標

・シミュレーション結果

以上、大家ナカシマより

いざ、メインバンクへ

大体の資料が揃ったので、金融機関に融資の打診を試みることにしました。

水曜日に担当者に電話で要件を伝えると、翌日の午前に面談してくれるとのこと。

新築案件は初めてなのでドキドキします。

これらの資料を持って先週木曜日にメインバンクの△△信用組合の担当支店に出向きました。

資料を見せながらひと通り説明し終えると、いくつか担当者から質問があり、それらに答えると持参した資料すべてのコピー取りのため担当者が中座しました。

5分ほどして担当者が戻ってきて、「まずは支店内で話をしてみます」と言ってくれました。

その結果、取り組める見込みがありそうなら本部にこの案件を上げる流れになります。

支店内話し合い結果は2~3日で判明するとのこと。

結果連絡アリ!

土日を挟んで早ければ月曜日に連絡があるハズですが・・・、ありました!!

午前10時半、△△信用組合の担当者から着信アリ。

結果は・・・、×(バツ)!!!

理由は主に三つ。

・地形に難アリ。奥の土地に接道が無いのは問題。何らかの措置が必要だし、評価は否応なく下がる。

・既存アパートの”築30年”がネック。法定耐用残年数で融資償還期間が決まるので、重量鉄骨造の法定耐用年数34年に対して、少なすぎる。つまり、キャッシュフローが必然的に少なくなり、経営危機に陥る可能性が増大する。

・5800万円は高い。

30代後半の若い担当者は、いつも申し訳なさそうに結果報告してくれるのですが、こちらのほうが恐縮してしまいます。

却下されるような案件ばかり持ち込むこちらが悪いのですから。

先輩大家のアドバイス

実は△△信用組合に打診する前日に、私が不動産投資を開始することができた恩人とも言うべき先輩大家さんに、今回の案件について意見を求めていました。

その先輩は新築も二棟、経験しています。二棟とも満室経営できているそうです。

曰(いわ)く、新築を成功させるポイントは下記の二点。

・立地

入居者ターゲットを明確に決めて、”その立地”で”そのターゲット”が”短期間に確実に入居が決まる確信を持てる”ことが必要。

・仕入れ

建てるための土地を、”いかに安く仕入れるか”が大事。相続とか地主とかで、もともと土地がある人は別だが、そうでない場合はいかに安く仕入れるかに掛かっている。これは中古収益物件を買う時と同じ理屈。

あと、ファミリー物件(2LDK、3LDK)よりも、単身者向け物件(1K、1LDK)のほうが利回りは良い。新築案件はただでさえ”ひとケタ利回り”なので、少しでも利回りを良くしようと思うなら、「”単身者が狙えるエリア”に土地を仕入れるのが得策」とのことでした。

まとめ

今回の買付計画も早い段階で終焉(しゅうえん)を迎えましたが、得るものはありました。

・新築収益物件(集合住宅)の最新事情。一戸建て住宅に普及してきている”ZEH(ゼッチ)”が、集合住宅にも波及してきていること、ファミリー物件では「メゾネットタイプ」の人気があり、家賃も高く取れることがわかりました。

・県外の不動産業者事情、収益物件の管理形態の岡山との違いなども知ることができました。

・課税証明書の現況地目で、”宅地介在畑”なる記述を初めて目にしました。(冒頭の画像を参照してください)

登記地目が”田”なのに、掛かっている固定資産税・都市計画税が思いっきり”宅地”並みの額なのです。雑草が生い茂っているだけで、小屋が建っているわけでもないのに。

毎”月”1800万円もの家賃収入が入る現所有者(不動産会社)には、気にならないことなのでしょうね(苦笑)。

行動していれば、なにかしら得るモノがあります。

終わり

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